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抗ダウン症関連因子抗体
ダウン症は,21番染色体が1本過剰となる染色体異常(トリソミー)によって起こる遺伝子疾患です。ダウン症患者では癌が発生しにくいという知見が多く,21番染色体上の遺伝子との関連性が示唆されています。
DSCR1(Down Syndrome Candidate Region 1)は,21番染色体上に存在し,血管内皮増殖因子VEGF-Aを介したカルシニューリン経路による血管新生を抑制することが明らかになっています。癌の増殖・転移には血管新生が重要であることから,ダウン症におけるDSCR1の発現量増加が癌の発生を抑制している可能性が示唆されており,そのメカニズムが注目されています
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